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koccn2014

column(No.6 )最近よく耳にする「経肺圧」「ドライビングプレッシャー」って何?

2015 年頃よりこの考え方は広まってきましたが、最近 COVID-19 の呼吸管理で更に耳にすること が増えてき ました。


もちろん人工呼吸器関連肺傷害(VALI)を考える 上で、これまで見てきた気道内圧や一回換気量も大事な指標です。


一方で、 肺保護換気戦略の新たな指標として、次の2つを理解しておくとよいでしょう。


経肺圧とは、肺内外圧差を意味し‟肺にかかるストレス“と考えてよいでしょう。自発呼吸努力が強く経肺圧が大きいと肺傷害が進行します。


経肺圧は「気道内圧―胸腔内圧」で求められますが、一般的に胸腔内圧は測定が難しいため「食道内圧」 で代用されます。とはいえ、食道内圧や経肺圧を測定できる人工呼吸器は限られています。


ではどうすればよいでしょう か?


経肺圧の考え方を理解したうえで、強い吸気努力がある患者では経肺圧の上昇を疑い、適切な鎮痛/鎮静・呼吸器設定の調整などを考える必要があります。

 

ドライビングプレッシャー(駆動圧・Δ P)は、プラトー圧と PEEP の差を意味します。


従量式では「プラトー圧―PEEP」、従圧式では「吸気圧―PEEP」で求めます。 Δ P と一回換気量は、肺コンプライアンスによって規定され、数値が大きい程死亡率が高いことが報告されています。


但し、自発呼吸があり吸気努力がある患者では、適切な評価ができないことは加味しておく必要があります。



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